愛される建物とは?
根津神社門前町の一画に位置するこの場所に、約100年が経過しようとしている歴史的建造物「根津教会」があります。
赤いトンガリ屋根が可愛い、この地域のランドマーク的な存在になっています。
1919年(大正8年)に「本郷福音教会」として建立された教会です。
木造平屋建て、切妻造り※の妻面に窓を設けた尖頭アーチ型のデザインになっています。
礼拝堂の右側に、玄関と丸窓のあるとんがり屋根の塔屋が非対称に立つ明るく印象的な教会です。
※ 切妻は雨漏りのリスクが低いことやメンテナンスがしやすい屋根として広く採用されています。デメリットとして、妻側壁面に太陽光や雨水が当たりやすいため、妻側壁面が劣化しやすいと言われています。
関東大震災の前に建てられた木造建築として、2001年に国の登録有形文化財に登録されています(門及び塀も含む)。
木造であることや門も塀もないことが、この風情ある街並みに洋風の建築であっても溶け込める、そして地域で愛され続ける要因になっているのかもしれませんね。
私たちの計画している ”根津のコーポラティブハウス” も、地域に自然と溶け込める、長く愛される建物に育って行くことを願っています。
2018-10-18